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ポンペイ

開催中〜2022/12/04

九州国立博物館

福岡県・太宰府市

江森天寿と石川梅子 夭折の画家と県内初の女流画家

開催中〜2022/11/27

遠山記念館

埼玉県・川島町

開館25周年記念展 Ⅲ 再興院展の立役者 齋藤隆三

開催中〜2022/11/27

茨城県天心記念五浦美術館

茨城県・北茨城市

企画展「市制90周年記念 私たちの絵 時代の自画像展」

開催中〜2022/11/27

平塚市美術館

神奈川県・平塚市

ファン・ゴッホ ー僕には世界がこう見えるー

開催中〜2022/11/27

角川武蔵野ミュージアム

埼玉県・所沢市

2022年秋の特別展「ヒンドゥーの神々の物語」

開催中〜2022/11/27

古代オリエント博物館

東京都・豊島区

第9回日本美術展覧会(日展)

開催中〜2022/11/27

国立新美術館

東京都・港区

特別展  将軍家の襖絵

開催中〜2022/12/04

根津美術館

東京都・港区

特別展 京(みやこ)に生きる文化 茶の湯

開催中〜2022/12/04

京都国立博物館

京都府・京都市

【特別展】没後80年記念 竹内栖鳳

開催中〜2022/12/04

山種美術館

東京都・渋谷区

ジャンルレス工芸展

開催中〜2022/12/04

国立工芸館

石川県・金沢市

辻 永 ふたつの顔を持つ画家 油彩と植物画

開催中〜2022/12/11

茨城県近代美術館

茨城県・水戸市

永青文庫漆芸コレクション かがやきの名品

開催中〜2022/12/11

永青文庫

東京都・文京区

加耶―古代東アジアを生きた、ある王国の歴史―

開催中〜2022/12/11

国立歴史民俗博物館

千葉県・佐倉市

雨引きの里と彫刻

開催中〜2022/12/11

茨城県・桜川市

花鳥風月 名画で見る日本の四季 琳派・浮世絵から御舟・一村まで

開催中〜2022/12/18

岡田美術館

神奈川・箱根町

生誕150年記念 板谷波山の陶芸

開催中〜2022/12/18

泉屋博古館東京

東京都・港区

川内倫子 M/E 球体の上 無限の連なり

開催中〜2022/12/18

東京オペラシティ アートギャラリー

東京都・新宿区

闇と光—清親・安治・柳村

開催中〜2022/12/18

太田記念美術館

東京都・渋谷区

DESIGN MUSEUM JAPAN展 集めてつなごう 日本のデザイン

2022/11/30〜2022/12/19

国立新美術館

東京都・港区

かこさとしの世界 だるまちゃんもからすのパンやさんも大集合!

開催中〜2022/12/25

群馬県立館林美術館

群馬県・館林市

光の芸術家 ゆるかわふうの世界 宇宙(そら)の記憶

開催中〜2022/12/25

そごう美術館

神奈川県・横浜市

川島理一郎 自然から得た生命の律動

開催中〜2022/12/25

足利市立美術館

栃木県・足利市

プラチスラバ世界絵本原画展 絵本でひらくアジアの扉 日本と韓国のいま

開催中〜2022/12/25

千葉市美術館

千葉県・千葉市

展覧会 岡本太郎 Okamoto Taro: A Retrospective

開催中〜2022/12/28

東京都美術館

東京都・台東区

上野アーティストプロジェクト2022「美をつむぐ源氏物語—めぐり逢ひける えには深しな—」

開催中〜2023/01/06

東京都美術館

東京都・台東区

特別展 すべて未知の世界へ―GUTAI 分化と統合

開催中〜2023/01/09

国立国際美術館

大阪府・大阪市

雲をつかむ:原美術館/原六郎コレクション 第2期(秋冬季)

開催中〜2023/01/09

原美術館ARC

群馬県・渋川市

鉄道と美術の150年

開催中〜2023/01/09

東京ステーションギャラリー

東京都・千代田区

ポーラ開館20周年記念展 ピカソ 青の時代を超えて

開催中〜2023/01/15

ポーラ美術館

神奈川県・足柄下郡箱根町

おいしいボタニカル・アート ー食を彩る植物のものがたり

開催中〜2023/01/15

SOMPO美術館

東京都・新宿区

ビーズ ―つなぐ かざる みせる  国立民族学博物館コレクション

開催中〜2023/01/15

渋谷区立松濤美術館

東京都・渋谷区

マン・レイのオブジェ 日々是好物|いとしきものたち

開催中〜2023/01/15

DIC川村記念美術館

千葉県・佐倉市

企画展示 junaida展「IMAGINARIUM」

開催中〜2023/01/15

PLAY! MUSEUM

東京都・立川市

雰囲気のかたち ―見えないもの、形のないもの、そしてここにあるもの

開催中〜2023/01/15

うらわ美術館

埼玉県・さいたま市

名作展「コンストラクション 龍子作品の構築性をめぐって」

開催中〜2023/01/15

大田区立龍子記念館

東京都・大田区

ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展

開催中〜2023/01/22

国立西洋美術館

東京都・台東区

ルートヴィヒ美術館展 20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション

開催中〜2023/01/22

京都国立近代美術館

京都府・京都市

春日大社 若宮国宝展 ―祈りの王朝文化―

2022/12/10〜2023/01/22

奈良国立博物館

奈良県・奈良市

村上春樹 映画の旅

開催中〜2023/01/22

早稲田大学演劇博物館

東京都・新宿区

「祈り・藤原新也」

開催中〜2023/01/29

世田谷美術館

東京都・世田谷区

DOMANI・明日展2022-23 —文化庁新進芸術家海外研修制度の作家たち―

開催中〜2023/01/29

国立新美術館

東京都・港区

日中国交正常化50周年記念 兵馬俑と古代中国~秦漢文明の遺産~

開催中〜2023/02/05

上野の森美術館

東京都・台東区

平子雄一 × 練馬区立美術館 コレクション inheritance, metamorphosis, rebirth[遺産、変形、再生]

開催中〜2023/02/12

練馬区立美術館

東京都・練馬区

ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ 柔らかな舞台

開催中〜2023/02/19

東京都現代美術館

東京都・江東区

日本の風景を描く ―歌川広重から田渕俊夫まで―

2022/12/10〜2023/02/26

山種美術館

東京都・渋谷区

諏訪敦「窩裏の火事」

2022/12/17〜2023/02/26

府中市美術館

東京都・府中市

泉屋博古館東京リニューアルオープン記念展IV 不変/普遍の造形 —住友コレクション中国青銅器名品選—

2023/01/14〜2023/02/26

泉屋博古館東京

東京都・港区

北斎かける百人一首

2022/12/15〜2023/02/26

すみだ北斎美術館

東京都・墨田区

ルネ・ラリックのDay & Night 昼の“輝き”、夜の“ときめき”

開催中〜2023/02/28

箱根ラリック美術館

神奈川県・箱根町

交歓するモダン 機能と装飾のポリフォニー

2022/12/17〜2023/03/05

東京都庭園美術館

東京都・港区

六本木クロッシング2022展:往来オーライ!

2022/12/01〜2023/03/26

森美術館

東京都・港区

速水御舟展

2023/02/21〜2023/03/26

特別展「動画クリエイター展」

開催中〜2023/04/02

日本科学未来館

東京都・江東区

佐伯祐三 自画像としての風景

2023/01/21〜2023/04/02

東京ステーションギャラリー

東京都・千代田区

飯川雄大 デコレータークラブ 同時に起きる、もしくは遅れて気づく

開催中〜2023/04/02

彫刻の森美術館

神奈川県・足柄下郡箱根町

芳幾・芳年―国芳門下の2大ライバル

2023/02/25〜2023/04/09

三菱一号館美術館

東京都・千代田区

第59 回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展 ダムタイプ|2022: remap

2023/02/25〜2023/05/14

アーティゾン美術館

東京都・中央区

クリスチャン・ディオール、 夢のクチュリエ

2022/12/21〜2023/05/28

東京都現代美術館

東京都・江東区

葛飾北斎『絵本隅田川 両岸一覧』上 刊年不詳 大本3冊 すみだ北斎美術館 ※頁替え 通期展示

Exhibitions

企画展 北斎ブックワールド ―知られざる板本の世界―

  • すみだ北斎美術館 (東京都・墨田区)

北斎による板本のめくるめく世界

 葛飾北斎(1760~1849)が残した膨大な作品のうち、「板本(はんぽん)」に焦点を当てた展覧会が、すみだ北斎美術館で開催中だ。板本とは、板木に文字や挿絵を彫り摺って本に仕立てたもの。北斎は『冨嶽三十六景』などの一枚摺の版画、筆で描いた肉筆画に加えて、『北斎漫画』『椿説弓張月』など板本も多数手掛け、人々を夢中にさせた。
  
 本展は、北斎と門人による同館所蔵の板本 約110点を出品。思わず笑ってしまうエピソードにも出会える。(なお、摺られた本は版本とも表記するが、北斎が活躍した江戸時代後期では一枚の板を彫った板木を摺って作る本が主流のため、本展では「板本」の表記を使用)

会場風景(以下同様)。本展会場の入り口
会場風景(以下同様)。本展会場の入り口

板本の基礎知識を実物で紹介

 展覧会冒頭で、板本の構造や種類などを実物で紹介する。江戸時代の板本は、和紙を二つ折の袋綴じにして表紙をつけた構造。板本の大きさは、美濃紙と半紙判を基とする二系列から、大本(おおほん)、中本(ちゅうぼん)、半紙本、小本(こほん、こぼん)などと称し、横長の横本もある。また内容により、絵を中心とする黄表紙、歴史に題材をとった長編小説の読本(よみほん)、狂歌と狂歌にあわせた挿絵を載せた狂歌本、絵の手ほどきのための絵手本(えでほん)などに類別。

北斎『絵本隅田川 両岸一覧』:狂歌本。独立した絵がつながる

 『絵本隅田川 両岸一覧』(刊年不詳)は、大本三冊の狂歌本。隅田川両岸の風景を、江戸湾を望む高輪から浅草までを遡って描写し、画面上に狂歌を配置する色刷絵本だが、北斎は独創を発揮し、ほぼすべての絵をつなげた。そして初日の出から吉原の年の暮れまで、一年の季節の移ろいも表現した。絵巻物を踏襲した驚くべき発想の板本である。
  
 会場では、本の頁を繰って見ているように展示される。上巻2番目の見開き「旭 元船乗初/房総春暁」では、大勢が乗船した左上空に浮かぶものがある。次頁「築地の凧/佃住吉恵方」の右上方を見ると、それが二人の子供が歓喜の表情で挙げている凧の一つとわかる。
  
 北斎はこの板本で、見開きごとに名所の情景を独立した完成作として描き、頁をめくるごとに鮮やかな場面展開をさせながら、同時に全体をつなげてしまったのだ。超絶的である。

葛飾北斎『絵本隅田川 両岸一覧』上 「旭 元船乗初/房総春暁」 刊年不詳 大本 すみだ北斎美術館 ※頁替え 通期展示
葛飾北斎『絵本隅田川 両岸一覧』上 「旭 元船乗初/房総春暁」 刊年不詳 大本 すみだ北斎美術館 ※頁替え 通期展示
葛飾北斎『絵本隅田川 両岸一覧』上 「築地の凧/佃住吉恵方」 刊年不詳 大本 すみだ北斎美術館 ※頁替え 通期展示
葛飾北斎『絵本隅田川 両岸一覧』上 「築地の凧/佃住吉恵方」 刊年不詳 大本 すみだ北斎美術館 ※頁替え 通期展示
葛飾北斎『絵本隅田川 両岸一覧』上 刊年不詳 大本3冊 すみだ北斎美術館 ※頁替え 通期展示
葛飾北斎『絵本隅田川 両岸一覧』上 刊年不詳 大本3冊 すみだ北斎美術館 ※頁替え 通期展示

曲亭馬琴作、北斎挿絵『椿説弓張月』:読本。あふれるエネルギー

 『椿説(ちんせつ)弓張月』(文化4~8年〈1807~11〉、半紙本)は、曲亭馬琴(1767~1848)作の読本で、29冊に及んだ。源為朝が苦難を克服して九州、伊豆を従え、琉球に渡って活躍する武勇伝である。40代後半の北斎がこの挿絵に挑み、絶大な人気を博した。墨の濃淡だけでここまで表現できるとは! 緊張感みなぎる人物描写、緻密な背景描写、そして画面を突き破るようなエネルギーの横溢(実際に板本の枠「匡郭」をはみ出している)。圧倒される。摺られた絵なのに肉筆の線描のごとく強い筆勢だ。読者はさぞ続きの刊行が待ち遠しかっただろう。

葛飾北斎『椿説弓張月』続編 巻四 文化5年(1808) すみだ北斎美術館 琉球王朝の忠臣である陶松寿が毒蛇を倒す場面 ※通期展示
葛飾北斎『椿説弓張月』続編 巻四 文化5年(1808) すみだ北斎美術館 琉球王朝の忠臣である陶松寿が毒蛇を倒す場面 ※通期展示
写真5の部分図。葛飾北斎『椿説弓張月』続編 巻四 文化5年(1808) すみだ北斎美術館 ※通期展示
上記写真の部分図。葛飾北斎『椿説弓張月』続編 巻四 文化5年(1808) すみだ北斎美術館 ※通期展示

北斎『略画早指南』『北斎漫画』:絵手本

 北斎は多くの門人や愛好者のために、絵の手ほどきとして絵手本を刊行した。『略画早指南(りゃくがはやおしえ)』初編(文化9年〈1812〉、中本)では、定規とコンパス(ぶんまわし、と称した)を用いて絵を描く方法を、同書後編(文化11年〈1814〉、中本)では、文字絵の描き方を説く。北斎は自身の造形の基本原理を遊び心をもって指南する。

葛飾北斎『略画早指南』初編 文化9年(1812) 中本 すみだ北斎美術館 ※通期展示
葛飾北斎『略画早指南』初編 文化9年(1812) 中本 すみだ北斎美術館 ※通期展示

 森羅万象を描いた絵手本『北斎漫画』(文化11年〈1814〉~明治11〈1878〉、半紙本)も同じ頃、北斎50代半ばに着手。人気を得て、全15編15冊となる。総図数3900余。西欧でのジャポニスムの契機となったのが、本書だった。

葛飾北斎『北斎漫画』八編 刊年不詳 半紙本 すみだ北斎美術館 左頁中央に読本を読む人が描かれている ※通期展示
葛飾北斎『北斎漫画』八編 刊年不詳 半紙本 すみだ北斎美術館 左頁中央に読本を読む人が描かれている ※通期展示

たくさんのエピソード:後摺の不思議/変貌する板本/所蔵者の痕跡

 本展では、板本が後摺(あとずり)で変化した事態も実見できる。例えば、夢の場面を示すための濃墨(こずみ)の真っ黒な背景が、後摺の板本では白地になっている、描かれた幽霊が後摺の板本で消え失せている、など。苦笑してしまう。
  
 時を経て変貌を遂げた板本も紹介されている。《春興五十三駄之内 保ヶ谷》《同 神奈川》(共に文化元年〈1804〉)は、狂歌師たちが北斎に依頼した一枚摺の摺物(特別な版画)だが、その後、板本『北斎翁道之志遠里』(刊行年不詳、横本)として狂歌を除くなどされて刊行。さらに河鍋暁斎(1831~89)が背景を一部描き直した《大日本東海道五十三次》(明治18〈1885〉、横本)という板本になる。なお暁斎は北斎を深く敬愛し、自身も幅広い画業を行い、絵手本『暁斎漫画』『暁斎鈍画』なども刊行した。
  
 加えて本展では、所蔵者や読者の書き込みが残る板本なども展示。親近感がわく。

希少な板本の優品

 最後に希少な板本の優品が並ぶ。袋綴じとは異なる画帖仕立ての華麗な狂歌本などだ。

葛飾北斎『狂歌三十六歌仙』 寛政12年(1800) 大本 すみだ北斎美術館。退色しやすい紫色の色彩が鮮やかに残る ※前期展示
葛飾北斎『狂歌三十六歌仙』 寛政12年(1800) 大本 すみだ北斎美術館。退色しやすい紫色の色彩が鮮やかに残る ※前期展示
魚屋北溪『三都廼友会(みつのともえ)』 天保3年(1832) 大本 すみだ北斎美術館。魚屋北溪(ととやほっけい)は北斎の門人。この板本は画帖仕立て。波は銀摺が用いられる ※前期展示
魚屋北溪『三都廼友会(みつのともえ)』 天保3年(1832) 大本 すみだ北斎美術館。魚屋北溪(ととやほっけい)は北斎の門人。この板本は画帖仕立て。波は銀摺が用いられる ※前期展示

 北斎は物語の執筆も行っていた。文章と挿絵がともに北斎による板本も出品されている。北斎には驚嘆するばかりである。
  
 本展を担当された竹村誠 学芸員は、「個々の板本をじっくりご覧いただくと共に、全体で江戸に華開いた出版文化や、本を楽しむ人々にも思いを馳せていただければ」と語っている。

【参考文献】
1)大久保純一:『カラー版 北斎』岩波書店、2012年
2)飯島虚心 著、鈴木重三 校注:『葛飾北斎伝』岩波書店、1999年(原著は1893年刊)
  
執筆・撮影:細川いづみ(HOSOKAWA Fonte Idumi) 
(2022年10月)
※会場内の風景画像は主催者側の許可を得て撮影したものです。
※本文・図版とも無断引用・無断転載を禁じます。

企画展 北斎ブックワールド ―知られざる板本の世界-
Hokusai’s Book World: An Unknown Domain of Woodblock Printed Books
  
【会期・会場】
2022年9月21日(水)~11月27日(日)  すみだ北斎美術館(東京都・墨田区)
※前期・後期で一部作品の展示替えをいたします。
  
前期:9月21日(水)~10月23日(日)
後期:10月25日(火)~11月27日(日)
※詳細は展覧会公式サイトでご確認ください。
展覧会公式サイト https://hokusai-museum.jp/BookWorld/