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松本陽子 宵の明星を見た日

開催中〜2026/07/12

府中市美術館

東京都・府中市

山田紗子 parallel tunes

開催中〜2026/07/12

TOTOギャラリー・間

東京都・港区

松本陽子 宵の明星を見た日

開催中〜2026/07/12

府中市美術館

東京都・府中市

―虹の彼方に― 葉山有樹

開催中〜2026/07/17

そごう美術館

神奈川県・横浜市

名著誕生展 ヴァチカン教皇庁 図書館Ⅲ+

開催中〜2026/07/20

印刷博物館

東京都・文京区

川合玉堂 —なつかしい日本の情景—

開催中〜2026/07/26

山種美術館

東京都・渋谷区

エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし

開催中〜2026/07/26

東京都現代美術館

東京都・江東区

(UN)KNOWN HIROKO KOSHINO ー新説/真説 コシノヒロコー

開催中〜2026/07/26

東京都現代美術館

東京都・江東区

浮世絵百物語 ゾッとする北斎の絵

開催中〜2026/07/26

北斎館

長野県・小布施町

三島由紀夫ーピエル・パオロ・パゾリーニ  対峙の手がかり 沈黙せず、目をそらさずに

開催中〜2026/07/29

イタリア文化会館

東京都・千代田区

[Part2] Re: 辻 邦生 ーー作家をめぐる人と世界(モノ)

開催中〜2026/08/01

霞会館記念 学習院ミュージアム

東京都・豊島区

TOKASレジデンス2026 成果発表展『はだしであるく』第1期

開催中〜2026/08/02

TOKAS本郷

東京都・文京区

「茶道具と銘をめぐる物語」「抽象・美への招待ー静謐なる山田正亮」(同時開催)

開催中〜2026/08/02

荏原 畠山美術館

東京都・港区

スープはいのち スープは包む、いのちを満たす、はじまりの衣食住

開催中〜2026/08/09

21_21 DESIGN SIGHT

東京都・港区

大ゴッホ展 夜のカフェテラス

開催中〜2026/08/12

上野の森美術館

東京都・台東区

TVアニメ『BLEACH 千年血戦篇 ‐禍進譚-』特別展示

開催中〜2026/08/16

アニメ東京ステーション

東京都・豊島区

江戸東京博物館リニューアル開館記念特別展「洋館 明治の夢と挑戦」

開催中〜2026/08/23

江戸東京博物館

東京都・墨田区

世紀末パリの煌めき ―OGATAコレクションにみるミュシャ、シェレ、ロートレック

開催中〜2026/08/23

茅ヶ崎市美術館

神奈川県・茅ヶ崎市

名作展「彩る、生きものたち。川端龍子の観察と想像」

開催中〜2026/08/23

大田区立龍子記念館

東京都・大田区

生誕130年 前田寛治 ポエジイとレアリスム 一九三〇年協会設立100年

開催中〜2026/08/30

東京ステーションギャラリー

東京都・千代田区

開館50周年記念「山口華楊展」

開催中〜2026/08/30

SOMPO美術館

東京都・新宿区

プレイバック!ミレニアム1991→2001:版画が/版画で越えた境界

開催中〜2026/08/30

町田市立国際版画美術館

東京都・町田市

大正イマジュリィの世界

開催中〜2026/08/30

八王子市夢美術館

東京都・八王子市

開館10周年記念「北斎 広重 ふたりの富士、それぞれの富士」

開催中〜2026/08/30

すみだ北斎美術館

東京都・墨田区

安藤正子:普通の日々

開催中〜2026/09/06

原美術館ARC

群馬県・渋川市

可愛いだけじゃない!?ピングー展

開催中〜2026/09/06

YURAKUCHO MUSEUM(有楽町ミュージアム)

東京都・千代田区

弘法大師生誕1250年記念 特別展「空海と真言の名宝」

2026/07/14〜2026/09/06

東京国立博物館

東京都・台東区

夏季展「えいえいやっとな!蔵出し!細川家の狂言面・装束」

開催中〜2026/09/06

永青文庫

東京都・文京区

「おたから」探してミュージアム!

2026/07/25〜2026/09/06

府中市美術館

東京都・府中市

出光真子 おんなのさくひん――ある映像作家の自伝

開催中〜2026/09/21

東京都写真美術館

東京都・目黒区

ピカソmeets ポール・スミス 遊び心の冒険へ

開催中〜2026/09/21

国立新美術館

東京都・港区

町田市立国際版画美術館所蔵 長谷川潔展 ―パリに生きた銅版画家の軌跡

開催中〜2026/09/23

パナソニック汐留美術館

東京都・港区

“カフェ”に集う芸術家―印象派からゴッホ、ロートレック、ピカソまで

開催中〜2026/09/23

三菱一号館美術館

東京都・千代田区

特集展示「ガンダーラの仏像と仏伝―釈尊のすがた―」

開催中〜2026/09/27

半蔵門ミュージアム

東京都・千代田区

トニー・アウスラー:技術と霊知のはざま~魔術、メディア、アート~

開催中〜2026/09/27

TOKYO NODE(東京ノード)

東京都・港区

80 GRAPHIC TRIALS クリエイター80組とTOPPANによる挑戦の20年

開催中〜2026/09/27

印刷博物館 P&Pギャラリー

東京都・文京区

東京都美術館開館100周年記念 この場所の風景―上野・大牟田・ブエノスアイレス

2026/07/23〜2026/10/07

東京都美術館

東京都・台東区

「風そよぐ情景 ヴィクトリア朝絵画・フランス印象派」展

開催中〜2026/10/12

松岡美術館

東京都・港区

練馬区立美術館コレクション 若林奮ーRun and Restー 寺田真由美-不在の存在-

2026/07/25〜2026/10/18

練馬区立美術館

東京都・練馬区

四季を写す絵画たち

開催中〜2026/11/08

ホキ美術館

千葉県・千葉市

マリー・アントワネット・スタイル

2026/08/01〜2026/11/23

横浜美術館

神奈川県・横浜市

ルネ・ラリックにみる 日本とフランスの“かわいい”文化交流

開催中〜2026/12/06

箱根ラリック美術館

神奈川県・箱根町

生誕140周年記念企画「ニューヨークの藤田嗣治」展

開催中〜2027/01/11

軽井沢安東美術館

長野県・軽井沢町

世田谷文学館コレクション展「没後30年 宇野千代展」

開催中〜2027/03/28

世田谷文学館

東京都・世田谷区

モネ没後100年・開館25周年記念 あたらしい目 — モネと21世紀のアート

開催中〜2027/04/07

ポーラ美術館

神奈川県・足柄下郡箱根町

「高野切」(古今和歌集 巻第十九断簡) 伝 紀貫之筆 重要文化財 平安時代 11世紀 根津美術館蔵

Exhibitions

古筆切 わかちあう名筆の美

 古筆とは平安時代から鎌倉時代に主に詩歌を書写した名筆のこと。それらはもともと巻物や冊子に書かれていたが、室町時代以降、茶の湯の流行などで掛軸にするために切断、分割された。この断簡が古筆切。本展では昨年同館に収蔵され、初公開となる重要文化財の「高野切」をはじめ、同館所蔵を中心とする古筆切39件を展観している。
 副題の「わかちあう名筆の美」は「切断して掛幅にしたことで、所有者だけしか見られなかった美しい古筆を多くの人と共有することができる」(同展担当・福島洋子学芸員)ことからつけられた。切断や分割をマイナスイメージとしてとらえがちだが、所在が分散したおかげで戦乱や災害をくぐりぬけて、たとえ和歌一首だけでも今日まで伝承し、鑑賞できることの意義の大きさが伝わる。

展示室内。右から「高野切」、「大字朗詠集切」、「伊予切」
展示室内。右から「高野切」、「大字朗詠集切」、「伊予切」

 「高野切」は『古今和歌集』の現存最古の書写本で、かなの美しさは古筆の最高峰に位置づけられている。同館収蔵後初公開の「高野切」は、『古今和歌集』巻第十九の旋頭歌4首分すべてが書かれた一幅。前半の2首が漢字の名残がある草がなで、後半の2首がかなで書かれているのも珍しい。
 「高野切」は古来から紀貫之筆と伝えられてきたが、実際は3人の分担執筆と想定され、それぞれの書風ごとに第一種、第二種、第三種と区分されている。この断簡は第三種に分類され、「やや長方形の端正な文字の形、文字と文字をつなぐ美しい連綿、軽快で伸びやかな筆線が特徴で、雲母砂子(きらすなご)を全面に撒いた料紙に調和している」(福島)。

「高野切」(古今和歌集 巻第十九断簡) 伝 紀貫之筆 重要文化財 平安時代 11世紀 根津美術館蔵
「高野切」(古今和歌集 巻第十九断簡) 伝 紀貫之筆 重要文化財 平安時代 11世紀 根津美術館蔵

 「高野切」第三種と同筆か同系統の筆者とされる作品として『和漢朗詠集』を書写した「伊予切」が出品されている。弾力性のある筆線と軽やかに続く連綿が、飛雲(とびくも)の装飾のある雲母砂子を撒いた料紙に映えている。
 また、「高野切」第一種と同じ筆者とされる「大字朗詠集切」も展示され、第一種と第三種の筆跡を比べることができる。

「伊予切」(和漢朗詠集 巻上断簡) 伝 藤原行成筆 重要美術品 平安時代 11 世紀 根津美術館蔵
「伊予切」(和漢朗詠集 巻上断簡) 伝 藤原行成筆 重要美術品 平安時代 11 世紀 根津美術館蔵

 くせのある文字が目を引く「日野切」は、後白河院の命で藤原俊成が75歳の時に撰出した『千載和歌集』の断簡。撰者の自筆本として価値が高いばかりか、「古筆の中でも筆者名がわかるのは稀なこと」(福島)だという。
 筆者がわかる切はほかに、藤原教長筆「今城切」、「長谷切」、藤原基俊筆「山名切」、藤原定信筆「岡寺切」、「砂子切」、藤原伊行筆「戊辰切」などを紹介している。

「日野切」(千載和歌集 巻第十四断簡)藤原俊成筆 重要美術品 平安時代 12世紀 根津美術館蔵
「日野切」(千載和歌集 巻第十四断簡)藤原俊成筆 重要美術品 平安時代 12世紀 根津美術館蔵

 また、古筆切の見どころのひとつに料紙装飾がある。藤原公任の書と伝わる「石山切」(伊勢集断簡)は複数の料紙を継いで一紙に仕立てた継紙の貴重な遺例。継紙の中でも破継(やぶりつぎ)と呼ばれる技法を用いて、白い部分の唐紙と4種類の染紙をちぎったように継いで一枚の紙に仕立てている。微妙なグラデージョンと紙質の変化が繊細な筆跡と調和している。

「石山切」(伊勢集断簡)伝 藤原公任筆 平安時代 12 世紀 個人蔵
「石山切」(伊勢集断簡)伝 藤原公任筆 平安時代 12 世紀 個人蔵

 ほかにも切断前の形状を見せる古筆として、鎌倉時代の冊子で重要文化財の藤原為氏筆『古今和歌集』や平安時代の巻子で重要文化財の伝西行筆「内大臣殿歌合」などを展示。また、切断後の形状として、名筆を台紙に貼り込んでアルバムのように鑑賞する手鑑も紹介している。全体で47件の出品。
 古筆切の筆者である能筆の個性や特徴を比べるなど鑑賞の楽しみ方もさまざま。名筆を重んじる平安時代から現代までの人々の思いが伝わってくる展覧会だ。

『古今和歌集』 藤原為氏筆 重要文化財 鎌倉時代 1260年 根津美術館蔵
『古今和歌集』 藤原為氏筆 重要文化財 鎌倉時代 1260年 根津美術館蔵

執筆・写真撮影:西澤美子(文中敬称略)
※写真は主催者の許可を得て撮影しています
 
参考文献:『鑑賞シリーズ12 館蔵 古筆切』改訂版(根津美術館 2024年)、『東京国立博物館セレクション 高野切と仮名の美』恵美千鶴子著(東京国立博物館 2018年)

【会期・会場】
2024年12月21日(土)~2025年2月9日(日) 根津美術館(東京都・港区)
美術館HP:https://www.nezu-muse.or.jp/